B2B(BtoB)営業で、以下のように悩んでいるビジネスパーソンはいませんか?
- 新たな企業や取引先とのコミュニケーションをどのようにすれば良いのか
- 成功のためのコツがあれば知りたい
- ほかの企業はどのようにコミュニケーションをとっているのか
本コラムは全3回シリーズで、B2Bにおける4つのコミュニケーションのポイントと、5つの準備をわかりやすく解説します。第1回は、基礎知識としてB2Bの魅力とコミュニケーションの種類の紹介です。
なお本コラムは、弊社が開催したウェビナー『B2B企業が求めるコミュニケーション』の、一部内容を編集し全3回のシリーズに分けてお届けします。
B2Bが熱い!
B2Bは難しそうと感じている方はいませんか。しかしB2Bのビジネスモデルは、以下の2つの理由から熱い業態なのです。
- 差別化しやすい
- ビジネスチャンスが多い
B2Bのコミュニケーション方法の前に、まずはB2Bの魅力を押さえておきましょう。
熱い理由①差別化しやすい
そもそもB2Bが難しそうと感じるのは、以下の理由ではないでしょうか。
- 自分が消費者ではないため、製品についてわからない点が多い
- 取引しようにも製品情報や企業情報が少ない
- ビジネスの構造が複雑で理解しにくい
たしかにこれらは、B2CとB2Bとの大きな違いで、事前に把握する必要があります。言い換えると、これらの知識や経験を蓄えることで、希少な人材として活躍できます。
企業においても、他社との差別化や近似のスキームで別業界の理解速度を速められるでしょう。
熱い理由②ビジネスチャンスがある
2つ目のB2Bが熱い理由は、ビジネスチャンスが豊富なことです。なぜビジネスチャンスが多いのかについて、以下の商流より考察します。
この商流のなかで、B2Cと呼ばれる個人間取引は、小売店・EC・メーカー/サービサーと一般消費者間の3つの部分です。
一方、B2Bの部分は以下のとおりです。
B2Cは一般消費者の規模が大きいものの、商流のなかで接点がわずかです。一方、B2Bは接点が複数あるため、コミュニケーションやビジネスチャンスが多いといえるでしょう。
なお今回のシリーズは、主に以下の商流におけるコミュニケーションを想定しています。
BtoB企業のコミュニケーションの種類
B2Bが熱いビジネスモデルという点を踏まえたうえで、B2B企業で行われているコミュニケーションを紹介します。B2Bの経験が浅い方だけではなく、ベテランの方も、どのようなコミュニケーションがあるのかを確認しましょう。
TVCM(企業ブランディング)
引用:日清紡スペシャルサイト
1つ目のコミュニケーションとして、マス広告の代表ともいえるTVCMが挙げられます。自社の企業ブランディング向上に役立つようにするのが主な役割です。
●TVCM(企業ブランディング)で周知できる内容
- 企業名
- 業務内容
- 働くイメージ
社名を連呼するTVCMや、現場の人を格好良く見せたりするTVCMが、このコミュニケーションに該当します。
TVCM(商材宣伝)
引用:楽楽精算
2つ目は同様にTVCMですが、企業ブランディング以外に商材の宣伝も多いため、ここでは分類して紹介します。主な目的は以下のとおりです。
●TVCM(商材宣伝)で周知できる内容
- 商材説明
- 導入のメリット
- 利用シーン
B2BのTVCMにおける商材宣伝は、ビジネスパーソンがテレビを見ているであろう朝晩や、情報番組の合間によく放送されています。
B2Bの商材はTVCMで認知度を高めることで、「CMで流れている〇〇です」などと営業しやすくなることや、シェア拡大が期待できます。
経営者インタビュー/ビジネス番組出演
3つ目のコミュニケーションは、ビジネス番組での経営者インタビューや出演です。例えば週末の朝に、注目の経営者が出演する番組を見ている方も多いでしょう。
TVCMなどのマス広告とは違い、ある程度興味を持っている方にしか伝わりません。しかし、長い時間、特集してもらえるので、企業について詳しく知ってもらえるのが利点です。
●経営者インタビュー/ビジネス番組出演で周知できる内容
- 企業名
- 業務内容
- 商材説明
- 働くイメージ
- 企業のビジョン
- 経営者の人柄
B2B企業にとっては、企業名や事業内容について詳しく知ってもらえる良い機会となるはずです。
経済紙、業界紙への広告出稿
経済紙や業界紙への広告出稿は、一般紙とは異なり経済に対するリテラシーの高い読者や業界関係者にアプローチできるコミュニケーションです。
●経済紙、業界紙への広告出稿で周知できる内容
- 企業名
- 商材説明
- 企業のビジョン
例えば、林業関係のB2Bであれば、林業の専門誌である「現代林業」に広告を出稿するといった具合です。
このコミュニケーションでは感度の高い読者に対して、ピンポイントに訴求できます。
経済紙、業界紙へのパブリシティ
経済紙、業界紙のもう1つの活用方法に、自社の製品や事業に関する発表をしたり、取材に応じたりしてマスコミ媒体に取り上げてもらうパブリシティがあります。
●経済紙、業界紙へのパブリシティで周知できる内容
- 企業名
- 経営状況
- 企業のビジョン
- 商材説明
パブリシティによる広報活動は、広告とは異なり記事内容をコントロールできません。代わりに、客観的視点による信頼性の向上が期待できます。
交通広告
交通広告とは、電車・バス・タクシーなどに掲載する広告のことです。通勤で毎日同じ交通機関を利用する人が多いため、接触率が高く、反復効果を得られるのが特徴です。
※反復効果とは、同じ情報を繰り返し提示することで、認識されやすくなること
●交通広告で周知できる内容
- 企業名
- 商材説明
また、ターゲティングがしやすいというメリットもあります。例えば、経営者層はタクシーに広告を載せることで、訴求できる可能性が高くなります。なぜなら、経営者層はタクシーをよく利用するためです。
B2B商材の場合、マス広告には向かないものもあるため、このような交通広告でターゲットを絞って訴求する方法も有効といえます。
展示会出展
展示会への出店も、B2B企業のコミュニケーションです。
●展示会で周知できる内容
- 企業名
- 商材説明
展示会の目的は、自社商材の売り込み、新規顧客や取引先の獲得です。相手と直接コミュニケーションがとれるので具体的な説明や、質問に答えることでより深い情報提供ができます。
セミナー/ウェビナー
セミナーやウェビナーは、テーマに興味を持つ方が参加します。そのような方を対象に、しっかりと時間をとって、具体的・かつ詳細な説明をできるのが特徴です。
●セミナー/ウェビナーで周知できる内容
- 関連情報
- 企業のビジョン
- 商材説明(営業)
例えば、弊社が開催しているzoomウェビナーが該当します。
コーポレートサイト
コーポレートサイトを作成・更新することも、B2B企業のコミュニケーションです。コーポレートサイトとは、企業サイトのことで、Web上における企業の顔の役割を果たします。
●コーポレートサイトで周知できる内容
- 企業概要
- 業務内容
- 採用情報
- 決算・IR
- 商材情報
- 見積・資料請求(WP)
B2B企業のコーポレートサイトの場合、直接的な接触ポイントは主に見積や資料請求です。
インターネット広告
最後は、B2Cでもよく利用されるインターネット広告です。
●B2Bのインターネット広告で使えるサービス
- 純広告
- ディスプレイ広告
- リスティング広告
- 記事広告
- アフィリエイト
- SNS広告
B2C同様に、B2B企業も商材宣伝や企業のイメージアップに活用しています。
次回は4つのポイントを紹介!
シリーズ第1回は、B2Bのビジネスモデルの魅力や、B2B企業が行っているコミュニケーションを掘り下げました。
次回は、B2B企業が求めるコミュニケーションの4つのポイントを詳しく紹介します。B2Bで取引先と円滑な関係を構築するために、押さえておくべきポイントです。どうぞ、お楽しみに!