シェアリングエコノミーとは?注目の理由と市場の現状

シェアリングエコノミーは英語から直訳すると「共有経済」であり、共有の社会関係によって統御される経済を意味します。簡単に言うと、新しくできたビジネスモデルのことで、使いたい人が使いたいときにだけ使えるものということになります。

本稿を通して、シェリングエコノミーについて知っていきましょう。

シェアリングエコノミーとは 

シェアリングエコノミーは英語でも”sharing economy”と言います。直訳すると”共有経済”であり、共有の社会関係によって統御される経済を意味します。「モノや場所、スキルや時間などを個人間で共有する」ということになります。 

簡単に言うと、新しくできたビジネスモデルのことで、使いたい人が使いたいときにだけ使えるものということになります。 

例を挙げれば、シェアハウスやシェア自転車、シェアカーなどが当てはまります。 

一般のドライバーがスマートフォンのアプリでマッチングし、乗客を自家用車に乗せて運ぶライドシェア。一般の人が所有している物件の空き部屋をWebサイトやアプリを通して旅行者に貸し出す民泊。どれも、シェアリングエコノミーの代表と言えます。 

シェアリングエコノミーとしては、個人宅の貸し出し、個人畑の貸し出し、手工芸品の売り出し、不要物の売り出しなども該当し、誰でもできることから、知名度を得ています。 

また、最近密かに街で見るものも、コンビニや待ちの一角においてある自転車、ビルの1部屋を貸すシェアオフィス、 

注目の理由 

シェアリングエコノミーが、注目されている理由は2つあります。 それぞれについて解説していきます。 

急速な情報社会の発達

これは、情報化社会の実現により個人同士で取引をする「CtoC(Customer to Customer)」 ビジネスモデルが急速に発展してきた背景があります。インターネットなどの情報通信関連のデジタル技術が進歩したことによって、大容量かつ高速な通信が普及し、スマートフォン1つで個人間でのコミュニケーションや取引が可能になってきていることは周知の事実です。 

ここに、さらにスマートフォンのような手軽なデバイスを使って、消費者が所有するモノや空間に関する情報を簡単に公開するところから始まり、消費者どうしで共有できるようになったのです。さらにはオンラインでの決済や評価制度により取引時の安心が担保されるようになりました。 

社会問題の解決

シェアリングエコノミーのメリットは、所有物の共有によってコストを削減できる点が大きく評価されています。これは、無駄に物が消費するのを避けることができ、近年のSDGsに関心がある若者、また企業はまさに好条件でした。 そのほか、同じSDGsで問題になっている、地域課題や環境問題の対策になる点なども大きなメリットだ。 一方で、個人がサービスの提供者となるため、利用者にとっては信頼性の面がデメリットとなる。 

また他にも、「所有すること」に対する欲求が、高度成長期の大量生産・大量消費時代を経た現代では薄れつつあり、「モノによる豊かさ」に変化したことも理由に挙げられます。 

シェアリングエコノミーが人気となっている理由としては、仲介料がかからない分、企業からモノ、サービスを購入、利用する場合に比べて価格が安いことが多いです。 自動車や洋服などの個人所有がシェアに変わることにより、商品を購入、所有する際に必要な料金やスペースといったハードルが下がり、幅広い選択が可能となります。  

種類 

  • モノのシェア:フリマアプリやレンタルサービスなどがシェアリングエコノミーに当たります。いらなくなったモノを必要としている人に届けることができます。 
  • 空間のシェア:民泊、ホームシェアリング、駐車場シェアリング、レンタルオフィス・会議室、コワーキングスペースなどが空間のシェアに当たります。使っていない部屋を、必要としている人(企業など)へ貸し出すことができます。 
  • 移動のシェア:カーシェアリング、ライドシェアリング、シェアリングサイクルなど移動手段のシェアリングエコノミーです。所有する手間、維持する手間などが省け、エネルギー自体を共有することができます。 
  • スキルのシェア:家事・育児・知識など、人の持つスキルをシェアするサービスもシェアリングエコノミーです。たとえば家族の介護などがあって普通の就職が困難な人が、すき間時間に自分の得意を利用してお金を稼ぐことも可能です。 

シェアリングサービスを提供する事例 

airCloset(エアークローゼット) 

女性向けの洋服のレンタルサービスです。プロのスタイリストが利用者の好みやライフスタイル、悩みに合わせて洋服をセレクトします。モノのシェアとして人気を集める、このサービスは買い物に行く時間や手間を省きたい、働く女性に利用されています。料金は月額定額制です。 

最近だと、コロナ禍でイベントが減り、ドレスや着物のレンタルは需要が落ち込んでいますが、外出せずに洋服との出会いを楽しめるairClosetのサービスは好調に推移しています。 

Airbnb(エアービーアンドビー) 

Airbnbは、空いている家や部屋を貸したいホストと安く宿泊したいゲストとの間を取りもつ、インターネットを利用したマッチングサービスで、世界中で人気があります。 

日本では、空き家問題が深刻化していますが、地方では解決策となり、 一方の都心部ではテレワークの復旧により深刻化した空きオフィスの解決に繋がります。 

また、民宿サービスは国が法律などを整備した地方創生事業にも繋がり、ゲストはコストパフォーマンスの高い宿泊所を見つけることができ、時には自炊したりホストとの交流を楽しめたりします。 

タイムズカー 

タイムズカーは都市部で特に人気のあるカーシェアリングサービスです。ガソリン代、保険料、そして駐車場代が不要となります。近年の若者の車離れや、SDGs問題のガソリン、CO2問題に解決策となっています。 

インターネットで予約し、専用の駐車場に停めてある車をカードキーで開けて利用します。以前からあった移動のシェアとも言えるレンタカーよりも手軽に使えるのが魅力です。 

クラウドワークス 

クラウドワークスは、個人や企業が仕事を発注し、また請け負うことができるマッチングサービスです。自分が学んだこと、できること、などのスキルを求めている顧客とマッチングして、その間で金銭の取引が発生します。 

Webデザイン、システム開発、ロゴ・イラスト作成、記事執筆、事務・データ入力、通訳・翻訳など業務は多岐にわたります。請け負う側は企業に属する必要がなく、単発で仕事をして報酬を受け取れる利点もあり、近年では副業として人気を集めています。 

この記事を書いた人

cd2@provej.jp